春爛漫の季節となりました。
本門寺はチョットした桜の名所でもあります。
開花が近づきますと連日のように「桜は咲きましたか?」というお問い合せを多く頂戴します。
元々は戦災で灰燼に帰してしまった本門寺境内に、少しでも華やかさをと言うことで植えられたようですが、時が経つにつれて桜の名所となったようです。
仁王門をくぐると右手に「笹部桜(ささべざくら)」という品種の木が植わっております。
桜の研究に生涯をかけられた笹部新太郎氏の品種改良によって誕生した桜で、大変貴重な銘木です。縁あって本門寺に寄贈されました。
薄いピンク色の花を付け同時に若葉が芽吹くといった特徴を持っております。
枝振りも立派でしたが、数年前の大雪により無残にも数本の枝が折れてしまい以前の姿を見ることはできません。
しかしながらピンク色と新緑のコントラストは現在でも十分に楽しむことができます。
また今年二月には大堂正面には総本山久遠寺様よりご奉納をいただいた若いしだれ桜が加わりました。
これからすくすく育ち大木となってご参詣の皆様を楽しませてくれることと思います。
皆様のご参詣お待ち申し上げております。

合掌

山村栄慎