「懺悔」

「小罪なれども、懺悔(さんげ)せざれば悪道をまぬかれず。大逆なれども、懺悔すれば罪きへぬ。」
(小さな罪でも悔い改めなければ必ず悪道に堕ちますが、大きな罪を犯した人でも悔い改めればその罪は消えます。) ※光日房御書(こうにちぼうごしよ) 日蓮聖人全集より

令和7年度が始まり気を引き締めていきたいと思い過ごしていました。
自坊、仕事、家庭内、詳しくは申し上げられませんが色々と忙しく、相変わらず心の余裕が乏しい日々を送っております。

最近では我が身を振り返る事を疎かにしていた事に反省しております。

20代の時に先輩御上人から伺った話です。
御宝前、佛様の前で、出先であれば日月か自坊の方角を向き、
朝は、生きている、生かされている事に感謝をして、今日一日、家族が無事円満に過ごせる事をお見守りくださいと念ずる。
夕方には、家族が無事円満に過ごせた事を感謝し、一日の行動、言動を振り返りその全てに「懺悔」する。

一日の行動、言動の全てに「懺悔」する事は自分の行動、言動が自分中心になっていないのか、人にとって自分にとって大事なことであったのか、考えを疑う事が大切である。言葉一つでも自分では良いと思っていても、相手が不快に感じているかもしれない事に気づかない事も有る。相手の受け止め方は想像がつきません。まず全てにおいて「懺悔」する事が大事であると、御教示戴きました。

小さな罪を積み重ね続ける事で大きな罪になってしまう。一つ一つが小さな事であっても積み重なれば大きな罪となり、その過ちが薄れて大きな罪に気づかなくなってしまう。その前に日々の締め括りに「感謝」と「懺悔」をして悔い改め正しく生きねばならないと反省する日々です。

合掌

宇澤淨進