桜絵馬に願いを…

令和八年正月を迎えあっという間にひと月が過ぎました。二月は節分追儺式、釋尊涅槃会、宗祖御降誕会と大事な行事がありますが節分についてお話し申し上げます。節分は、もともと立春、立夏、立秋、立冬の四季の分かれ目を意味した言葉ですが、いつしか立春の前日だけを呼ぶようになりました。本年の節分は二月三日です。二月四日が立春正月です。二月の節分が立春正月の前日で一年の境である事や一陽来復して冬から春になる一年の最後の日と考えられ、新たな年を迎える前に邪気を祓い幸せを願う行事が節分(大晦日)であります。
二月四日は一月一日の正月と違うもう一つの新年、立春正月になります。本年は60年に1度の「丙午(ひのえうま)」午(馬)年です。丙午は神様が乗る象徴的な馬、天馬(てんま)とされ、より特別な意味合いを持ちます。 馬(午)は神様の使い、乗り物として古くから神聖視され、俊敏さと力強く前進する事、更には荷物を遠くまで運ぶことから「開運」、「勝負運」、「交通安全」、「金運」、「商売繁盛」、「厄除け」などのご利益があるとされます。
『法華経』のお経の中においても馬は高価なものとして挙げられていますが、日蓮聖人も晩年に池上の地に赴く際に乗っていたご自身の栗鹿毛(くりかげ)の馬をたいへん可愛がられ、世話をされていたようです。
また、馬と言えば思い浮かびますのは「絵馬」があります。絵馬は、祈願の成就を願うものとして馴染み深いものです。
今日でもお正月や折々には願い事、祈願の絵馬が多くの神社仏閣にて奉納されるなど、絵馬は人々の祈りの形を現したものです。祈願の内容を絵馬に記して奉納しますが、これはもともと神仏に本物の馬を献上していたことに由来するものです。絵馬には本来、馬の絵が描かれていましたが、時代流れや人々の願いとともに、その内容や形も次第に変化していきます。干支(えと)や寺紋などが絵に表されるようになる等、各地の神社仏閣において、色々な絵馬が見られるようになってきました。池上本門寺では総合案内所に於いて桜を模した『桜絵馬』を頒布しています。新しい年を力強く、飛躍、後押しする存在の午年(うま)の馬に皆様の願いを乗せて、皆様が良い方向へ颯爽と進めますよう『桜絵馬』に願いを込めてみては如何でしょうか。
立春正月にあたり「善星皆来(ぜんせいかいらい)・悪星退散(あくせいたいさん)」良い運気(善星)を招き入れ、悪い運気(悪星)を追い払い、皆様が幸多く前進される年になる事をお祈り申し上げます。

合掌

宇澤淨進