第五十一代日蓮宗管長 長栄山本門寺 第八十二世
惠光院日慈聖人本葬儀

 去る令和元年五月二十八日、世寿百一歳にて御遷化された惠光院日慈聖人(酒井日慈聖人)の本葬儀が九月三日(火)と四日(水)の二日間にわたり、午前十一時より池上本門寺本殿において、当山第八十三世菅野日彰貫首大導師のもとに厳修され、のべ七百名を越える弔問者が日慈聖人との最後のお別れを行いました。  四日の本葬儀に引き続いて埋葬の儀が行われ、本門寺歴代廟にご遺骨が納められました。

檀信徒本葬儀
 二日(月)、午後四時より菅野貫首導師のもと本院二階西月の間に御安置された日慈聖人のご遺骨を本殿にしつらえたご宝前へ奉安し、読経を捧げました。白菊で飾られたご宝前には遺影とともに御位牌、御経、御妙判、払子、数珠、袈裟、お衣、香、華、灯明で荘厳されました。
 三日(火)曇り。雲は出ているものの穏やかな天気のもと、檀信徒本葬儀を営むことができました。
 菅野貫首の歎徳文に続いて、当山総代・奉賛会会長横溝健之氏が弔辞を捧げました。読経中、喪主の鈴木弘信執事長はじめ遺弟・池上實相寺酒井智章師、浅草法泉寺伊藤海祐師がご宝前へ進みお焼香を捧げました。
 法要後、朗峰会館四階にて日慈聖人を偲ぶ会が開かれ、菅野貫首の挨拶に続き、総代の池上幸保氏のご発声で献杯が捧げられました。途中、突然雨が降りましたが閉会のころには止み、文字通り涙雨となりました。

御逮夜法要  同日午後三時より、本殿にて菅野日彰貫首導師、大坊本行寺中野日演猊下ご臨席のもと御逮夜法要が営まれ山内寺院各聖が参列しました。
 法要後、ご供養の席が設けられ、日慈聖人と特に親交が深かった山内寺院の皆様と思い出話に華を咲かせました。

寺院本葬儀
 四日(水)曇り。昨日よりも少し気温が下がり、時折吹く風に冷気を感じる天候となりました。
 本院にて午前八時半に朝礼を行い、午前九時前には弔問者をお迎えできるよう整えました。十時の受付開始以降、続々と弔問者が登山、懐かしい顔ぶれが再会を果たすと共に、日慈聖人との最後のお別れを惜しみました。
 本殿の内陣左側には、日蓮宗宗務院宗務総長中川法政上人、身延山久遠寺法主内野日総猊下ご名代・久遠寺総務・本山茂原藻原寺貫首持田日勇猊下、浄土宗大本山増上寺法主八木季生台下、東京都仏教連合会会長・高野山真言宗別格本山八王子金剛院貫首山田一眞猊下、全国日蓮宗本山会会長・本山谷中瑞輪寺貫首井上日修猊下、真言宗智山派大本山川崎大師平間寺貫首藤田隆乗猊下、曹洞宗大本山總持寺貫首江川辰三猊下ご名代・總持寺副監院山口正章老師、全国日蓮宗本山会の各貫首猊下が威儀を正し着席されました。右側には喪主・鈴木弘信執事長、遺弟・池上實相寺酒井智章師と浅草法泉寺伊藤海祐師が剃髪、清浄衣をまとって着席。また当山参与の真間山弘法寺貫首鈴木日晋猊下、清水海長寺貫首中條日有猊下、比企谷妙本寺貫首鈴木日敬猊下をはじめ、大本山清澄寺別当金子日厚上人、池上法類会議長・谷中長明寺木内隆志上人、宗務内局各聖、京浜教区長、東京南部宗務所長、東京南部宗会、当山総代、遺族が着席しました。立正佼成会、全日本仏教婦人連盟、大森仏教会、仏教伝道協会、立正大学、全国宗務所長、法類委員、山内寺院、池友会の方々が本殿の席を占めました。
 雅楽が流れるなか師衆入堂し、報恩の読経を捧げました。献茶、献供に続き菅野貫首がご宝前へ進み出て、歎徳文を読み上げました。
 引き続いて、日蓮宗宗務総長中川法政上人、東京都仏教連合会会長八王子金剛院貫首山田一眞猊下、全国日蓮宗本山会会長・本山谷中瑞輪寺貫首井上日修猊下、池上法類会議長・谷中長明寺木内隆志上人、当山筆頭総代・全国檀信徒協議会会長池上幸保氏より弔辞が捧げられました。
 本葬儀後、龍口寺本間貫首導師のもと、遺弟・遺族、本門寺内局によって本門寺歴代廟に埋骨供養されました。
 朗峰会館四階にて偲ぶ会が開かれ、菅野貫首の謝辞に引き続き、身延山久遠寺持田日勇総務、東京都南部宗務所長亮行所長よりお言葉を頂戴しました。また副導師をお務め頂いた大坊本行寺中野日演貫首より献杯のご発声を頂戴しました。
 二日間にわたる惠光院日慈聖人本葬儀は滞りなく円成しました。

  第二回
ペットのための合同供養会

 八月二十四日(土)午後二時より、本門寺本殿において、ペットのための合同供養会を菅野日彰貫首導師のもと副導師に宇澤淨進法務部執事、田中智覚管理部執事、式衆十僧出仕にて営みました。ペットの遺骨や思い出の品を特別にしつらえた祭壇へ飾り、経木塔婆にて塔婆供養を捧げ、参列者と共に読経・唱題にて供養しました。
 法要後、宇澤法務部執事導師のもとペットのための墓地「池上の杜」で墓前経を行い、参列者は線香を捧げると共に一心にペットの冥福を祈りました。

  南部の火祭り
卒塔婆お焚き上げ供養

 毎年八月十五日に身延山久遠寺のふもとである南部町で「南部の火祭り」が行われています。この火祭りは江戸時代初頭から続く伝統行事で、近隣の日蓮宗寺院が中心となって協力し開催しています。町内外の寺院から集められた卒塔婆を積み重ねて「百八たい」という大きな松明を作ります。毎年本門寺からも卒塔婆を富士川まで運んでいます。
 本年は台風の接近に伴い祭り自体は中止となってしまいましたが、前日の午前中にお焚き上げ供養が行われ、僧侶の読経のと共に大松明が燃やされました。

  ご苦労様でした
8月の団体参拝

  • 30日 長崎県 實相寺 112名