日朗聖人御報恩
七面山へ登詣

 今年も九月十八日(水)から十九日(木)にかけて、日朗聖人御報恩のため七面山へ登詣しました。
 一二九七(永仁五)年九月十九日、師考第一と称された池上本門寺第二祖日朗聖人は南部実長公と共に七面山登山を果たし、七面大明神をお祀りしたことから、日朗聖人を七面山敬慎院開祖とし毎年九月十九日を開創の日として大祭を行っています。
 今回は参加者二十二名のうち十九名が山口顯辰学監引率のもと七面山へ登詣、三名が鈴木弘信執事長引率のもと上沢寺・本国寺・円実寺・本遠寺など身延の霊跡を参拝しました。
 一行は玄題旗を先導に太鼓の音に合わせながらお題目を唱え、七面山の表参道から登りました。途中、雨が降り出すなどしたものの怪我もなく無事に登詣を果たし、七面山敬慎院で新しく別当に就任された内野光智上人が参詣者を出迎えて下さいました。夜は御開帳と大祭法要に参列し、七面大明神の功徳を頂戴しました。
 翌朝、午前四時より開(かい)闢(びゃく)法要に参列した後、参列者一同で東の空に向かいお題目を唱えたところ、厚い雲の隙間から御来光を拝することが出来ました。帰路も一同でお題目を唱えながら下り、七面山を後にしました。
 他の参加者と合流後、一行は身延山祖廟にて報恩読経を捧げ、久遠寺へ参拝し御開帳を受けました。また鈴木執事長と山口学監は内野日総法主猊下と面会し、温かいおもてなしを頂戴しました。身延を後にした一行は池上へ到着、菅野貫首はじめ本門寺僧侶に出迎えられ、無事に七面山参拝を終えることが出来ました。

  日蓮聖人最期の旅路
宗祖池上御入山会(ごにゅうざんえ)

 九月十八日、本山大坊本行寺において池上本門寺菅野日彰貫首導師のもと、宗祖池上御入山会が営まれました。
 池上山内寺院をはじめ、総本山身延山久遠寺から副総務・共栄部部長の浜島典彦上人が参列されました。また、日蓮聖人の大檀越であった池上宗仲公の末裔で、池上本門寺筆頭総代池上幸保氏とご家族、大坊本行寺壇信徒、池上本門寺信行会などが参列しました。
 法要中、胃腸の病を患っていた日蓮聖人の為に食べやすく栄養のあるものをという心遣いから、豆腐にゴマをすり下ろしたものかけた「引きずり豆腐」が池上宗仲公から振る舞われたことにならい、池上幸保氏によって引きずり豆腐が御宝前に供えられました。法要後、参列者には当時の味を再現した「引きずり豆腐」が振る舞われ、日蓮聖人が池上の地で過ごされた日々に思いを馳せていました。

  日蓮聖人の足跡を辿る
学僧霊蹟行脚(あんぎゃ)

 池上本門寺の学僧は年に一回、日蓮聖人ゆかりの霊場に参拝しており、本年は九月十七日(火)に身延を行脚しました。山口顯辰学監引率のもと総勢十七名の学僧たちは菅野理恵様に見送られ、バスで池上を出発しました。はじめに法喜山上澤寺を参拝し、住職の上田本昌上人より先日の台風で大きな被害を受けた「さかさ銀杏」の状況を伺いました。上澤寺は日蓮聖人との法論に敗れた法喜阿闍梨が毒餅で殺害を企てるものの、白犬が身代わりとなり命を護った逸話の舞台となったお寺で、犬を弔うため日蓮聖人が墓標として立てられた銀杏の杖が根を張り「さかさ銀杏」になったと伝えられています。その後、日蓮聖人が「下山御消息」を宛てた地頭・下山兵庫五郎光基の館で、日蓮聖人が病気療養のために常陸の国へ湯治に向かわれる際、身延を出発されてから最初に一泊された地に建立された長栄山本国寺。日蓮聖人が身延ご入山の折、この地を治めていた波木井實長公が館に招き、お休み頂いた場所である波木井山圓實寺を参拝し、御開帳を受けました。続いて、徳川家康公の側室で法華経の篤信者であった養珠院お万の方の深い帰依を受けた心性院日遠聖人(身延山久遠寺第二十二世・池上本門寺第十六世)が建立された大野山本遠寺を参拝しました。
 各寺院で温かいご供養を頂いた学僧たちは身延の町を行脚し、身延山久遠寺正面にそびえる二百八十七段の石段「菩(ぼ)提(だい)梯(てい)」を登り、祖師堂にて御開帳を受けました。最後に西谷の御廟所、御草庵跡に参拝して日蓮聖人へ報恩の誠を捧げました。日蓮聖人が晩年の九ヶ年を過ごされた身延を巡る行脚は、学僧たちにとってより日蓮聖人を身近に感じられる貴重な時間となりました。

  ご先祖様へのごあいさつ
秋のお彼岸法要

 秋の彼岸入りの九月二十日(金)午後二時より、本殿において菅野日彰貫首大導師、鈴木弘信執事長・山口顯辰学監副導師のもと池上奉賛会秋季彼岸会法要が営まれました。法要中、菅野貫首が各家のお位牌を祀る常経殿を参拝し、各霊位にご回向を捧げました。法要後、朗峰会舘四階にて奉賛会総会が開かれ、新たに副会長に就任された望月清志さんが紹介されました。  また九月二十三日(月)の彼岸中日に檀信徒各家先祖代々追善法要が菅野貫首大導師、鈴木執事長・山口学監副導師のもと営まれました。副導師による卒塔婆の灑(しゃ)水(すい)供養が行われ、浄水にて塔婆を清められました。また本殿いっぱいに集まった大勢のお檀家の皆様と共に読経・唱題を行い、懇ろな供養が捧げられました。

  ご苦労様でした
9月の団体参拝

  • 13日 成人沙弥講習会 14名
  • 15日 法音寺東京支院 53名
  • 28日 石川県 第二宗務所 70名