短歌・俳句(過去の投稿 2021/02)

このページは、池上本門寺『池上誌』に投稿された過去の俳句です。最新の投稿はこちらの池上本門寺 短歌・俳句をご覧下さい

短歌 選者 清水麻利子

カレンダーのメモに合わせてすごす日々
令和二年のああ空白よ
菅谷 妙進
一文字の漢字は密に決まったが
子供の世界は鬼に決まった
増島 淳隆
自粛時の賜物なりと。『土佐日記』
五十五日の旅路をゆけり
秋山 典子
自己流のリハビリ妻に施せり
終ひに足裏擽り笑ます
石川正三郎
冬の日はガラス戸越しに日向ぼこ
亡妻らしきひと邯鄲の夢
立花三千男
爪先の冷たいままの春である
コロナ禍さなかの声に揉まれて
中根 昌美

俳句 選者 能村研三

万物に喝を入れたり冬の雷
関根 瑶華
剃髪の手も忙しなき師走かな
酒井 智章
除夜の鐘止んで日本の刻動く
阿部真佐朗
胃カメラの蛇のまさぐりそぞろ寒
石川 笙児
ほそ長き人参美しや大原女
古居 芳恵
赤文字のペンキ塗り立て十二月
小形 博子
路地抜ける郵便バイク十二月
菊地 光子
白菜のなだれ積まれて日の匂ひ
岩波 博庸
鉄瓶のあまき白湯のむ寒夜かな
竹田 絹子
十二月斧の刃先の底光り
阿部 直己
忙しくも外に出られぬこの師走
椎名 恵和
和菓子店にめでたき名並ぶ松の内
今里 隆